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『古今著聞集』「刑部卿敦兼と北の方」


先日、過去問対策で、『古今著聞集』の『刑部卿敦兼と北の方』だったかの話を読んでいた。以前、この話を読んで、実はそれから、私はこのご夫妻のファンである・・・。

なにせ可愛いカップル・・・。

まあ、旦那様は、それなりにエリートではないかと思われるのだけれど、まあ、イケメンではなかったそうで・・・。見目麗しい奥方様は、ある日、五節の舞を見るために出掛けて、なあんと、まあ、イケメンが多いことにびっくり!我が夫のブサイクさが急に疎ましく思えて、帰っても、目も合わさない、口も利かない。挙句の果てに、寝殿造りの広いお屋敷内で、女房達を連れて、別居するに至る・・・。

そこで、わけのわからない夫が、篳篥(ひちりき)を吹きながら、『君の心は変わってしまったんだねえ・・・。』などと寂しそうに吟じる・・・、というお話。

私は、この、なんともいじらし気な旦那様が大好き!帰ってきて、奥方様に理不尽なことをされて怒るどころか、この、可愛さ、いじらしさ・・・。ちょっとロマンチストな感じ。おまけに結構ワイドで、お餅のようにふっくらした頬だったのではないかと思われる・・・。そんな大きな男性が、篳篥を吹き、月を眺めて妻を想う・・・。かっわいい!

ところが、それを聞いた北の方は北の方で、旦那様が愛おしくなり、ますます仲の良いご夫婦になった、というから、このお話素敵すぎる!

でも、この話、絶対に北の方は旦那様を愛していて、だからこそ意地悪したくなるし、また、意地悪に、誠実に反応してくれるところが好きで、ついやってしまっているんだろうなあ・・・、と思わされる。

結局は、お惚気ラブストーリーやん!

と、解説するときも、自分なりの訳をして、乗りに乗ってしまう私・・・。

そんなお二人がいらっしゃる『古今著聞集』のお話。決して簡単な話ではないのに、Aちゃんはしっかり解いてきたらしい・・・。

古文だって、気持ちが入ると早いよねっ!と思うけれど、現代文も古文も漢文も、所詮人の書いたもの。

自分の気持ちが入れば早い!

ああ、素敵すぎる古文の世界・・・。

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