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笑いについて知りたい。読まなくちゃ。ベルクソン。


笑いというのは不思議だ。

ある人の笑い方が話題に上ったことがある。

なぜその場面で笑うのかがどうしてもわからない。

むしろちょっと表情を硬くしてもいいところで笑う。

その笑いが不思議で、よほどよくできた人なのだろうか?と気になってしまった。


そんなとき、映画「別れる決心」の中で、愛することになる女性と男性が、それぞれ不思議な場面で笑う、ということを知った、

その笑いの解釈を推し進めることから始まるのではないか?というくらい、それは2人の愛の始まりというべき笑いのようである。

観てみなければわからないし、観てもわかるのかどうかはわからないけれども、それは一個人の解釈に留まるものなのだろうけれど、学生時代のように、あれこれ誰かと議論を交わしてみたい、と思う。


大学を卒業してから高校教諭になって困ったのは、知的な場から遠ざかり、触れることのできる本の数が少なくなったことだった。

こんなことを言って、企業に勤めでもしていたら、どうなっていたのだろうか?

なんとかもう一度大学に戻れないものか?などと考えていた。


映画や本について感想をいつも交わすことのできる相手がいた。

だからボーイ・フレンドとも一緒に行っていたのかもしれない。

その後の解釈を一緒にしたくて。


漱石の『それから』にハマっていた頃、友人も『それから』についてのレポートを書いたらしいことを知った。

ちょうど公開された、『それから』の映画を一緒に観に行った。

松田優作と藤谷美和子主演で、なんとも美しい作品だった。


そんな淡い、なんともどこに境界線を引いたらいいのかわからない、そんな時を楽しんでいた。

関係性を決めないし、何をしたいのかも決めない。


大人になったら、本当に決めることが多くなる。省くことが多くなる。

不自由と言えば言える。

でも、そういうことを赦されるのは、もしかしたら大学時代の、その場にいる人間の特権であり、そういう時代なのかもしれないなあ、と今頃になって懐かしく思い出している。

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