それぞれの苦労・・・。
- Mayumi Sakurai
- 2019年10月4日
- 読了時間: 2分

24年前の今頃、私は、新しくやってきた息子に夢中だったと思う。
上の子は本当に大事な大事な娘。それなりに手をかけて、それまで学んできたありったけのものを彼女にぶつけて育てていたような気がする。もしかしたら、本人にとっては迷惑なくらい・・・。
でも、次にやってきた息子には、それなりに余裕もあったし、男の子だという、何となくの安心もあった。
今もそうだけれど、私が丁寧に扱うのは、女性であり、女の子である。やはり、どこか精神的にナーバスな面があるだろうと思っているのか、あるいは、自分が、ちょっともう少し細やかに扱ってほしかった、という願望からかもしれない。
私は、自分でも辟易するくらい、感受性が強い?というか敏感な面があった。見抜かれる人には見抜かれてしまう、というほど、外見が隠してくれるし、まあ、仕事柄、繊細です、とばかり言ってられない仕事が私を、ずいぶんたくましくしてくれたのは認めている・・・。
そんな私に、本当にホッとさせてくれる存在は、やはりこの息子だった。
彼が来て、なんだか自分の人生の面子がそろった、とホッとするようなところもあったし、なんか性格的なものなんだろう。人のあれこれを受け止めてくれて、なんでもしてあげようという気のある子だった。
気が大きいかと思えば慎重で、これ以上はしてはいけないラインというものをもってた。
彼と私の境目はどこだろう?というくらいにべたべたと、私に甘えていた。甘えて何が悪いんだ!僕のままじゃないか!と図々しく、当たり前に甘えていた。
姉はそれに比べて、私の胸に女の子らしく、両掌を重ねた上に、そっと遠慮がちに頭をのせて、くーんくーんという声を出して、甘えていた。やっぱりしぐさがなんとも女の子らしくてかわいかった。
それに比べて、奴は、甘え方においてはずいぶんと図々しかった。おとなしかった姉に比べて、何かというと泣いていた。ちょっと早く生まれすぎて、もう少しお腹の中にいたかったらしい・・・。と看護師さんに説明を受けた。
その後の彼の成長過程を考えると、そりゃあ、泣きたくもなっただろう・・・。
割とキャラの強い面々の中で、マスコットキャラを演じなければならなかったし、その割にものを考えなければならなかったし、俺が大きな気持ちにならなければ、という面もあっただろう・・・。
わかってるって。君の苦労は苦労で・・・
それぞれ大変だからね・・・。
一番能天気に見えながら、君にもいろいろあったってわかってるって・・・。