県立入試一日目!

入試の日。
私は、もちろん、天候だけは気になるけれど、 できるだけ受験生の心配をしないように努めるようにしている。自分は自分ができることを必死ですることにしている。
昨日は、あるお母さまに、「明日は、私、忙しくしますから!」と言ったら、「先生、何宣言し取るがけー?」と可笑しがられた。でも、生徒たちが自分の力を発揮するには、生徒たちのことを気にかけすぎてはいけないことを、経験的に知っている。
だから、今日は、お昼間にお客様を迎え、お見送りするや、スーツ姿で、出掛けて行った。そして、わざわざかなり自分にとって厳しい仕事を、今日、自分に課した。精神的に厳しいことはわかっているけれど、いつか自分が通らなければならない、と思い続けてきたことだった。再チャレンジの可能性もあるだろうけれど、いつかは、乗り越えなければならないハードルを、今、乗り越えようとしている。
その機会は、ふいに、やってきた。
こんなタイミングで、ただの話で終わってしまったとしても、私がその場所に行き、そうして、そんな話をしていることが、夢のようだった。ふとしたことから、その機会を得た。
私に起こる出来事は、いつもこんな感じ。
誰?何?ともわからない何かに背中を押されて、前に進む。と言うか、進まざるを得なくなる。
実は、昨日、開校したころの記録が必要になって、そのころの手帳を見ていた。
なんと周りの人に助けられて、そうして、なんと温かい言葉を掛けていただいて、開校に漕ぎつけたことか。読みながら、涙が出てきた。
そうして、三回目の受験生を、今日、送り出した。
受験生たちは知っているだろうか?
今日の日を迎えるにあたって、どれだけたくさんの人に支えてきてもらったかを。
ここに来ている生徒さんは、お金を払ってもらって、送り迎えをしていただいて、いろいろ言ってもらっ、いろんな愛情を受けて、今日を迎えた。
人生で初めての受験。
15歳というのは、人生で初めての試練に立ち向かうのに、本当に適した年齢だと思う。すべてを自分で決めるわけではないけれど、それなりに意志は育っていて、自分の努力によって、自分の人生を切り拓いていく。その一番最初の試練。
昨日は、10日ぶりの雪だったそうだ。
よりにもよって、今日振るなんてね。と思うけれど、これも今年の受験生たちに課された試練。
心配するのではなく、信頼して、見守ろう。
昨日、最後に扱った社会の問題はよかった。
すべての分野において、弱点を突いてくる問題だった。最後の最後、いい復習ができた。
私にもいろんな試練がある。
でも、すべてのことを意味あることとして、自分に課されたこととして、ときに逃げたくなる思いに打ち克って、進んで行こう。
私もたくさんの人に支えていただいて、育てていただいてきたなあ、と感謝している。
たまに手帳でも見て振り返らなければ、ときにそのありがたさに感謝するのを忘れそうになるけれど。