ある詩との出会い♡
生徒の指導を通して、ある詩に出会った。
朝の祈り 山本沖子
紺色の制服を着て、カバンをさげ、中学校へ行こうとする娘に、私はかたりかける。
いってらっしゃい、気をつけてね。
赤ちゃんだったあなたを抱いて、ママは待っていますよ。
今朝は雪が降っているから、赤ちゃんを暖かくくるんで、窓から雪をみせてあげましょう。
赤ちゃんは風邪をひきませんよ。
だから、あなたもケガをしないでね。
ママはあなたを、だいじに抱っこして、待っていますよ。
ほら、赤ちゃんのあなたが、今日のあなたに、バイバイをしていますよ。
いってらっしゃい、気をつけてね。
この、抱っこしている赤ちゃんは、母親の心。誕生のそのときから、親から出発し出す子どもの人生。母は、自分の思いを抱き続けて生きていく、というようなこの詩についての文章の内容に、なんだかはっと、させられた。母親のわが子への愛情と、悟りと、ある種の自分の人生を生きていくのだ、という潔さを感じる。
それにしても、いい詩だなあ・・・。