えっ?それ気分転換?
一学期、というか前期、教室での授業をしながら、とってもありがたかったことが何だったのかが、今頃わかってきたりしている。
それは・・・。
大学での授業である。
教室を開いてから、自分のペースで仕事ができるので、ある意味楽にはなったが、同僚とのおしゃべりや、移動する、ということがあまりなくなってきていて、話題も狭くなりがちだし、自分の世界が広がっているのか(業者さんや、ときに出版社の方ともお話ししたりもするから。)、狭くなっているのか、わからなくなっている。
電話やネットの世界では、遠くの人と交流するようになったけれど、仕事の場は、ほぼ教室。だから、広がっているのか、狭まっているのか・・・。
そんな私が、移動し、そうして途中でスタバによって、ランチ兼予習、なんて時間が取れるのは、大学の授業の時だと気が付いたのである。
10月から始まる授業の準備をしている。
私にとって、とても面白くて、楽しい分野。汲んでも汲んでも尽きせぬ泉のような分野。一生もののおもちゃを見つけたような分野である。
国語は大好きである。
今日も、高校生の国語を教えていた。午前中。
『徒然草』の「物に争わず」。
ほかのことでは、どちらかというと平和主義な方だと思う。
「奥さんが、誰かと対立する人には、絶対見えません・・・。」なんて、夫は後輩から言われたらしいが、それが、教育の世界で、となると、それはそれは譲れぬものが出てくる私。でも、対立とは違うと思う。
「物に争わず」は、そんな私に、落ち着けよ・・・、と言ってくれているようで、最近、心の中は、ちょっぴり戦闘モードだったなあと、反省することしきり。誰であろうと、生徒たちなり、自分が育てている人を、ダメにするようなことをされると、勢い人間が変わる。
自分の教育活動を邪魔されたら、それが誰であろうと、めちゃくちゃ腹が立つのである。
実は、数年前、そういう想いから、奥歯を一本、割ったことがある。よほど腹に据えかねていたのだろう。
生徒のことを思ってんのんかいな・・・、という行動に対して、数か月腹を立て続けた結果、いつも奥歯を噛みしめていたらしく、一本、スパーン!と真っ二つに割れてしまった。
歯医者さんに行くと、「一体、なんでこんなことになったの?まっすぐに真っ二つに折れるなんて、珍しい。よっぽど堅いもの噛んだんだなあ・・・。」と言われた。
人を活かさない言動は嫌いである。(おおっ、嫌いと言えた!)
増して自分のメンツのために、自分を守るために、人を活かさないなんて、絶対嫌だ!
すべてを見ていたO先生。
私の意思の固さを知っている。
いまのところ、表面的には落ち着いている。
でも、何があっても、自分の教育活動をするしかないよなあ、と思っている私。