あの頃?
これも三週間前に書いたものです。これもアップしたほうがやっぱりいいなあ、と思いまして・・・。
よく、学生時代を振り返って、あの頃は楽しかったなあ、なんて表現を聞くけれど、私は、懐かしむことはあっても、あの頃はよかったなあ、と思うことってほとんどない。
その時その場で、出会った人と、新しい人間関係を築き、期限のある人とは、その間を、長いお付き合いの人とは、その長い期間を掛けて、人間関係を構築していく。
そんな中で、出会った人って、すごく多いなあ、とときどき思う。
私が、実は苦手だと思っていることがある。
それは、当然のように、自分と同じ価値観だと思って、その価値観でもって、話されることである。
それは、当然、自分の側からもあり得るけれど、例えば、「○○だと思いませんか?」と当然のように言われたら、それはそれで、それぞれの都合があるから、また、考え方があるから、「私は○○って思う面あるなあ。」と答えたりする。
信念はそれぞれ。自分の考え方が間違っていると思っている人ってそんなにいないと思われるから、同意を求められても困ることがある。
価値基準は、それぞれにあって、自分の価値基準がすべてに当てはまるとは限らない。
実務に長けている人もいれば、学術系の人もいる。それぞれの個性や特徴は、互いにほかの人の足りないところを補完しあっていて、一人の人が、何かを完璧にできるというわけでもないと思う。
だから、比べるのもあまり好きではない。
ただし、立場上、誰かと誰かを切磋琢磨させたほうがいいなあ、と思ったときは、それなりに、考えて表現してみたりもする。それはちょっと比較とは違う性質のような気がする。
先日、ある人とお話していて、言葉による表現力が話題になったことがあった。
仕事がら、言葉による、その意味の差異に対する敏感さはあると思う。
ただ、こちらが、それなりに、考えて、深い想いで表現した言葉に、さっと表面的な意味をとらえて、返されたりすると、寂しくなる時がある。それって、ただ、言葉を知らないってことなんじゃないかなあ、という話になった。
実は寂しかったのである。
自分に優しくしているのは、寂しかったからである。
と、寂しいなどと表現できるのだから、深刻ではない証のようではあるけれど。