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尊敬する人


昨日、ある人と、尊敬する人はだれか?ということを、生徒に聞いてみたら、その子の考え方ってわかるんじゃないかなあ、という話になった。

じゃあ、私の尊敬する人は?と考えることになるのは当たり前である。

あまりに偉大すぎるけれど、『夜と霧』の作者である、ヴィクトール・フランクル。著書を読んで生きるのがあまりにも楽に思えるようになった。と、この一文だけだと不謹慎だと言われそうだけれど、読んでいただければわかると思う。

一昨年教室を始めて、一応?まったく自覚はないにしても、経営者になるのだから?と読んだ、京セラの名誉会長、JALの再生に成功された、大経営者の稲盛和夫さん。そこから、受験の世界でしか馴染みのなかった、漢文の世界の本や考え方と出会うことになった。でも、この方の考え方こそ、夢は大きいけれど、本当に個別具体の連続だと思う。一つ気がついては一つ行動。徹底的に行動。誠実、誠意、実直。

京都のある町で、小さな工場から、数人の仲間と始められ、隣の工場が、たくさん仕事があるのを羨ましく思いながら、いつかこの町で一番になろう、そして、京都で、そしていつかは世界へ、と夢見ていた若者。そんな若者が、研究者から、社員の生活を預かることになって、経営者としての責任に目覚められて、その生き方が、『生き方』や、『京セラフィロソフィ』に書かれていて、読むたびに、その思いが伝わってくる。今では、日本という国への熱い想いが伝わってくる。私などがこんな言葉で表現するのは、あまりに不遜ではあるけれど、若いころに比べて、お顔が丸くなって、徳がにじみ出ておられるような気がする。『京セラフィロソフィ』の巻頭にあるお写真からは、来し方、経験された悲哀までも飲み込まれたような、それこそいじらしいような思いまでにじみ出ているように思われる。

人間って、いじらしいものなんじゃないかなあ・・・。

誰かのために一生懸命になったり、それは好きな彼女かもしれない。大好きな奥さんかもしれない。大事な子供かもしれない。あるいは生徒?尊敬する人?もしかしたら、自分を信頼してくれた人のために一生懸命になって・・・。

別に大したことからではなく、身近なことからひとつひとつこなしていけば大きな夢も実現することもあるのだろうし、それが夢で終わっても、努力した時間というのは、絶対無駄にはならない。ある意味、努力は裏切らない。

結果だけからなんかじゃない。

そのプロセスって、いろんなことを教えてくれる。

人を思う気持ちって、いろんなことを成し遂げる原動力になるような気がする。

稲盛さんは、お休みの日に、奥さんと一緒にスーパーに行って、一緒に買い物について歩き、あれもこれも買って、と言って、奥さんに、「ちっとも家にいないのに、あれもこれもと、買って・・・。」と「叱られる」のだそうである。あれもこれも買ってもらっても1万5千円くらいにしかならず、奥さんに聞いたら、「10日はいける」らしく、そういうところでも、経営者の目で見ておられたりするようで、なんだか、大経営者が、奥さんに叱られている図がおかしくておかしくて・・・。

だって、大経営者の方だって、そうやって、奥さんに、食材をたくさん「買ってもらっている」のだから。笑

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