人徳


「彼には、なんだか、何かしてあげたくなる雰囲気がありますよねー。」なんて言ってたO先生は、ひどいときには、二時間も延長して、もう日付変わりそうなんだけど・・・、という時間まで指導してくださったりしていた。誠実で真面目な男の子。決して器用ではなくて、一時にたくさんのことを同時進行なんてとてもできない。ある意味不器用にコツコツ一つのことを仕上げていく。

私もずっと彼のことが可愛かった。

夏に、O先生も一緒に、彼を含めた生徒と一緒に、高岡商業の試合を見て、冷やし中華を食べたりしたこともあったっけ。

優しくて、真面目で誠実で。終盤には三人の講師で、指導していた。明日明後日も続くのだけれど・・・。

彼の誠実さは、彼の人徳になっていると思う。O先生が、彼のためなら労を惜しまれなかったように、そうして、M先生もいつもニックネームで呼んで可愛がっていたように、彼なら、どこへ行っても人が放ってはおかないと信じている。人のために一生懸命頑張っていた、優しくて誠実な彼を、世間が放っておくわけがない。

これから送り出す彼のために、そう信念している。

だって、彼には人徳があるのだもの!

人の好さそうな笑顔。ちょっと相談事でもしようものなら、本当に優しい言葉を掛けてくれた。

誰のことも大切にするから、ついつい自分に無理がかかったりする。

それでも人を大事にする。

よく母に化けた。

二階の自習室で、O先生やM先生の指導を受けるとき、ゆず茶とお菓子を持っていき、「先生、どうもお世話になります。○○、先生のおっしゃることをよく聞いて、しっかりお勉強するのよ。では、先生よろしくお願いいたします。」と、世話焼きな母親のふりをして、お盆を下げてくるのである。下げてくるときは大まじめで、本当に母の気分になっていたりして、うつむき加減に心配していたりする。そうして、一階で、自分の指導を始める。そのくせ、M先生が降りてこられて、「櫻井先生、○○は~ですか?」なんて聞かれたりしたら、えらそうに、教師モードで、「ああ、それは、○○しといてください!」なんて言っているのである。どこでスイッチ切り替えているのだろうか?おかしな私!

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