嬉しいこと!
今日は、中三生の冬期講習の山場を迎えた。そうして過去問演習を一周した。
数学が特に面白い。
テストをする。
授業中、解説して、それでもわからないとき、敢えて私は、次の日にテストをする。
数学は、思考力、直観力を鍛えなければ、そう、自分で鍛えなければ、結局本番で通用する力にはならない。
だから、テストをする。
前回は、ギブアップした生徒がいたのに、今日は、全員が満点だった。
前回ギブアップした生徒のお母さまに、今日の頑張りを伝えると、問題をコピーして、何度も何度も解いていたらしい。ご本人とお母さまの嬉しそうな笑顔が、とっても嬉しかった。
彼にこそ、粘り強さと、勉強の意味を分かってほしかったから。いい笑顔をしている。
それから、男子も女子も仲良くて、見ていて微笑ましいくらいに、教えあったり、切磋琢磨しているのが分かる。美しい切磋琢磨。
だんだん仲良くなって、楽しくなってきているのもわかる
実はちょっぴりおのろけであるが、今日、あんまり器用でない子が、私の笑顔、という話をしてくれた。
ちょっと赤面してしまうようなことを、よくみんなの前で言ったよなあ・・・。
不器用だからこそ誠実に響く言葉がある。
あんまり人間関係的に器用でない子の、嬉しい顔。ちょっとはにかんで赤くなった顔。その可愛らしいことと言ったら!
そうそう、今日はM先生がえらくご活躍された。
一階で指導していると、二階で、何やらガタガタ音がするので、行ってみると、自習室の模様替えを勝手に(?)やっていらして、それがまた、センスがあって、内心感心してしまった。でもでも、からかい気味に、「ふうん。私に許可なく勝手にねえ・・・。」ところが、すぐに、「でも、この位置、いいねえ。」と本音を言ってしまう私。もう少し怖い顔してみたらよかった!おまけに、テーブルクロスを窓からパタパタやり出して、「何よ!お姑さんみたいやん!」と、やめてよー!恥ずかしいじゃない!状態。分かりました!お洗濯しますって!
「何ですか!?それ?そんな表現あるんですか?」
「そうよ。障子の桟のほこりをシュッとかって!」などなど、言ってもいつものようにどこ吹く風。
そうして、なんか言いかけたので、「何よ、言い掛けて・・・。」と言うと、「蛍光灯、これ、違うのにすると明るくて、でも二本とも替えると注意が散漫になるので・・・。」と言われ、いいアイディアかも、と思い、「でも、私、しばらく買いに行けそうにないんですけど・・・。」と言うと、「よかったら、僕、買ってきます。」と言って、買ってきてくださった。
ちょうど取り替えてくださっているときに、O先生がいらして、それからO先生に指導を受ける高3の生徒も加わって、あれこれ楽しそうに、みんなで工夫をしてくださった。
私は、こういうの好きである。
自分が得するわけでもないのに、自分の生徒にとって、いいなあ、勉強がはかどるだろうと思うことを、あれこれ考えてくれること。
そんなところで気を遣ってほしくない。どんどん主張してほしい。
もちろん、すべてにお応えはできなくても、仮に私がちょっとねえ、と思うことがあっても、生徒のことを思うあまりに、それがいいと思ったら、突っ走ってくれるくらい、情熱をもってほしい。
ところで、M先生がお買い物をして、再登場したとき、私は中三の授業をしていた。なんだかおもしろくて、で、件の模様替え事件を中三生に話していたので、「今、先生のこと、たくさん褒めていたんですよ!ねえ、みんな!」とニヤニヤしていたのだが、そこはいつものように、まっすぐしているM先生は、「何をほめていたんですかあ?」と嬉しそうに、人を疑うことを知らない様子。実は授業中、生徒と話題にして面白がっていたのだけれど・・・。
さてさて、新しくなった自習室で、たくさん勉強していただきましょうか。
今日は、O先生とM先生の仕事納めの日であった。
仕事納めの日だから、と指導以外の仕事をしてくださったらしい。
なんだか、ご自分の教育活動に対して、誠意があるようで、生徒への想いが伝わってくるようで、嬉しかった。
私は、お二人にそれぞれ、「今年はたくさん助けていただいて、ありがとうございました。よいお年を!」とご挨拶して、送り出しながら心の底から感謝していた。お二人がいらっしゃらなかったら、何にも進まなかったし、いろいろ思いついたりもしなかったし、何より心強かった。いっぱいいっぱい助けていただいた。楽しい一年だった!