不思議なこと
おかしなこともあるものだと思う。
札幌時代, 子育て真っ最中の私には、自分が本を読む時間もお金もほとんどなかった。でも、何のきっかけでか、ある雑誌に紹介されていた本をシリーズ三冊購入したことがあって、すごい勢いで読んでしまった。確か娘が入院して、ついでに息子も熱を出して入院させていただいて、そしてそれに伴って、ひどく落ち込んでいたときではなかったかと思う。心の持ち方について書いてある本だった。『こころのチキンスープ』。きっと、娘に辛い想いをさせてしまったことが堪えたのだろう。入院が長引いて、私自身、病室の床に布団を敷いて寝る生活がきつかったのか、退院してから、今度は私が、数か月ほど、しょっちゅう、長期で高熱を出し、難病を疑われた(その疑いは晴れたが・・・。)。とりあえず、当時、私は、かなり弱っていた。その時に読んだのが、『こころのチキンスープ』。
講座と言えるほどのものではないのかもしれないが、数日前、私は、経営者としてのあり方、生き方を学ぶために、一年間、ある人の話を聴いたり、読んだりするコースに入った。教育の世界は長いが、経営者としては、まだまだひよっこ。いつも自分の精神力を鍛えておかねばならない。教師としての精神力は、かなり鍛えられてきているはずだが、教育活動を続けるためには、まだまだ学ばなければならないことがたくさんあるはずだ。
そのコースのコーチが、最初に紹介してくれたのが、なんと『こころのチキンスープ』の作者だった。
人は、心の持ち方で、全然人生が変わってしまうこと、そんなたいそうなことでなくても、些細なことで幸せになれる秘訣が書かれたその本の作者と、今度は経営の世界で出会うだなんて。
なんだか、今までのいろいろなことが、今の教室運営につながっている気がしてきた。
先日、懇意にしてくださっている業者さんがいらした時も、開校して間もないころの自分の想いを思い出すきっかけになった。開業されたきっかけはなんですか?なんて久しぶりに聞かれてみて、振り返ってみると、なんのかんの言って、今までのことのすべてが開校につながっていた気がしてきた。そして、その夜、素敵な生徒さんが現れて、ああ、こういうことがしたかったんだなあ、と自分の想いに気付かせていただけた。
ちなみに私のおかしなところは、今日、中間考査対策授業が夜にあるので、出張指導から教室に帰ってきて、それまでの時間、英語の勉強をしようとしていたら、パソコンの新しい昨日のダウンロードが始まってしまって(わからずに、何か押してしまった。)、それで、英語が聞けなくなってしまい、じゃあ、その間、テキストを読もうと思って、コーチの話を読んでいて、『こころのチキンスープ』に再会してしまった。
ひょんなことの重なりで、生きてる気がする。
ちょっと表現したこと。ちょっと言ってしまったこと。ちょっと書いてしまったこと。悪い意味ではなしに、ちょっと勇気を出して、やってしまったことが、その後の、何かを引き寄せて、新しい道を開いてくれたことが多い。なんのかんの言って、いろいろつながっているのかもしれない。人生におけるいろんな経験って。
だから、いつか、problemではない、私に出されたquestionが、自分自身の力で、いやいや、周りの誰かのお力もお借りしながら、きっときれいに答えられる日が来るのだろう。とそういうことにしておきたいと思う。
漢文の、敢えて、という言葉が好きである。勇気を出して一歩を前に感じ。敢然、という言葉につながっている。
小さな小さな、敢えて、を重ねて、いろいろな素敵なことと出会っていきたい。