お見舞い


Sちゃんのお見舞いに行ってきました。

いつ行こう?と時間のやりくりを考えていたのに、アッサリうまくいくことになり、今日ひとつ指導を終えて、車に乗り込んで、大学病院まで行ってきました。

個室にいる彼女は、思ったより元気そうでした。あまりびっくりもされず、すぐさまママに、先生来たよってメールしてくれました。私は母のように、持ってきたケーキを、人の病室の冷蔵庫を整理して無理やり押し込み、昼食を持ってきてくださったり、お薬を持ってきてくださった看護師さんに対して、きちんとお礼を言いなさい、などと、うるさい母状態。ごめんねSちゃん。

だって、お見舞いでの会話って、すごく難しいのです。あまり、痛かったことに気の毒そうな顔をするわけにもいかないし、そうかって、明るいことばかりも言えないし・・・。

なんだか教室にいるときと変わらない会話をして、「長居しすぎたかしら?ごめんね。」と言って、帰ってきました。でも、なんだか心残りで、何を話せばよかったかなあ、なんて、結構メールの方が、お互いに素直になれたりして・・・。

それにしても、大きな病院に行くと、いつも思います。私は、こういうところで働く器じゃないなあって。医学部に入るほど、勉強できない、とか、看護師さんになるほど、精神力が、などとうレベルではなく、人が一番、ある意味しんどい時期にばかり付き合う仕事、ということになるのだろうと思うのです。元気になったら、退院されて、一番ひどい状態のときに付き合うのが自分だなんて、私など、とてもできません。それも、自分自身に何があっても明るい顔をすることを心掛けなければならないだろうし。睡眠不足は当たり前。体力との限界に挑戦!の世界でしょう。かかりつけの先生のお仕事を拝見していても思います。患者さんの状態を聴いて、即座にいろいろ判断し、カルテに書いて、お薬を処方する。もちろん、確かな専門知識に根差したものでもあるのでしょうが、経験からくる直観も必要でしょう。そんなことを、瞬時に(私にはそう思える。)、行って、でも、もし患者さんに何かあれば、責任感から、いろいろ思うのだろうし・・・。最善を尽くしたからって、最善の結果が出るとは限らないだろうし・・・。

えらく共感のある話になってしまったのは、今日行った大学に、それこそたくさん教え子が学んでいるからです。本当に真面目で、可愛がって育てていた生徒もいて、その子が医学部志望、と聞いたときには、お家がお医者様だったらともかく、本当に、そんな大変なことするの?と聞いてしまうほど心配したものでした。この子、この先、しっかり眠れるときあるのかしら。もし、こんないい子が、何年も浪人して、入れなかったらどうしよう?などなど。今頃試験中か、もうそろそろ終わった頃かな?

試験中の医学部生のご苦労もお聴きしてきましたので、それも恐ろしく、医学部受験生には、本当にやっていく自覚があるのか、折に触れて確かめてみたりします。大きなお世話もいいところ。

大学の建物を見て、頑張ってほしいなあ、と思って帰ってきました。

ついでに、夕暮れ時、教室の近くで、見たことのある生徒の後姿を見かけました。かつて勤めていた学校の教え子で、高3生。しかも医学部志望のはず。

「ちょっと!」と言うと、「アッ。」もしかして、私とは会いたくなかったかも。

「志望校は?」「判定は?」「今、センター、何割?」そう、誰にも言わないから、先生におっしゃい!という感じで質問。彼は、非常に素直に答えてくれて、「まあ、頑張って!」と言って別れました。健闘を祈りながら。大学病院に行った後に会うだなんて、なんだか不思議なタイミング。彼にいいことがあるかもしれませんね。現役で入ることの方が不思議なくらいの学部です。何とかならないかなあ、と受験生を見ていて、いつも思います。

教育の世界は、なんだか恵まれているなあと思います。だって、点数が上がったの、成績が上がったの、半分以上は合格してくるわけだし、喜びも悲しみもたくさん一緒に味わえます。

私が、生徒に、どうしてあげることもできない事態に陥った時、思い切って、かかりつけの先生にお訊きしてみました。

「使命感の占める割合の、ものすごく大きな仕事をなさっているわけですが、無力感を感じるときってありますか?」我ながら、間抜けな質問だと思いながら。すると、先生は、「ときどき、ものすごーく状態の悪い患者さんが、思ってたよりもずっと状態が良くなる時が、ホンマにごくたまーにあって、めちゃくちゃ嬉しくなることが、ホンマに稀にあるくらい。それくらい。」と言われてしまいました。

私たちの場合は、思うようにならないことが、ごく稀にあるくらいですので、この、精神的負担の大きさの違い、ちょっとぞっとしてしまいました。私がどれだけ軟か、思い知らされた瞬間でした。

そもそも比べること自体がおかしいのですが・・・。

医学部受験生に、厳しいことを言った後、「偉そうにできるのは今だけやわ。来年なったら、立場逆転するもんな!?」と言っておきながら、合格しても、私の態度が大きいのはそのままです。

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