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教材との出会い


夏休みに自学自習用にと私が選んだ教材の家の一冊。

これは相当良かったようで、この問題集で学習した生徒は、共通テスト対策クラスでも、古典はトップを取るようになった。

本人も相当に嬉しそうで、

この問題集をやってから自信が着いた!

と言っている。


私もかつて出会った教材のおかげで人生が変わったと思われるものがある。

国語は中学受験用に社会を学習しただけだと思っていたけれど、それ以前に、国語の参考書に出会ったことがあったのを思い出した。

なぜか本屋さんで、いつもはおもしろい物語を買ってくるのに、参考書に目が留まって、タイトルに惹かれたのか、受験研究社の『国語の突破』という参考書を買うことにした。

顔なじみの本屋さんは、

使いにくくない?教科書準拠のドリルにしたら?

とアドバイスをしてくださったが、なぜかその本に惹かれて、私は初めて全国区の参考書を使うようになった。

そこから学校では習わない国語との付き合いが始まった。

塾に行く気もないのに、今で言う中受ー中学受験をしようとして、従姉や兄の使っていた参考書のお古で勝手に勉強を始めた。

あんな朝寝坊な奴が一時間半も掛けて通えるのか?

という父の懸念をよそに勝手に勉強したが、受験日もよく知らないありさまで、受験の2~3か月前にはあっさり受験をやめた。

でも参考書で勝手に勉強するのだけはやめなかった。

その後、『中学数学辞典』や受験研究者の『自由自在』などと適当に使って学習していた。従姉から文英堂の『資料と精解』シリーズは従姉のお古で全冊持っていた。これが詳しくて大好きだった。

予習用に使っていた。基本的に社会と理科はこの本で予習して臨んだ。思えば結構勉強していたのかもしれない。(笑)


いつも教師との出会い、人との出会いの大事さを思うけど、意外に教材との出会いは大きい。

この夏、選んだ参考書と生徒の相性の良さを思って、自分の勉強を振り返ってしまった。

懐かしい。

あれほどカリキュラムの添って自分の勉強を自由にできたことはなかった。

毎日新しいことを知ったり、問題を解いていく楽しさにワクワクしていた。


お夕飯だと知らされても、自分の部屋からご飯を食べに下りていくのも時間が惜しかったり、もう少し勉強したいから、とお腹が空くのよりも先に勉強したかった。あの喜びは今でも続いていて、私は相変わらず勉強が一番好きである。

大人になったらそうそうしたいことをずっと続けることはできないけれど、それでも一日中勉強したり、一日中本を読んでいられたらしあわせだろうな。

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