久しぶりに納得のいく新しいレシピ!と料理にまつわる恥ずかしい思い。
先日から、減塩料理を研究している私・・・。
毎日、お塩と格闘している。
正直、キッチンで、あなたを減らすにはどうすればいいの・・・?
とお塩に訊いている有様である。
できるだけお醤油を減らし、ほかの調味料でなんとか・・・、などと工夫をしている。
冬期講習が始まってから、初めての午後出勤だったので、お昼は家で食べた。
鶏ひき肉を使って、新たなレシピを考案した。
考案した、と言っても、大したことはしていない。
いつも入れないねぎを刻んだものをミンチに入れて練り、そこに酒、しょうゆ、ごま油、ニンニクとショウガをすりおろしたものをそれぞれ入れて、混ぜ合わせた。
最後に卵を入れてまとめた。
それを、いつのひき肉団子のスープにするために、スプーンですくって鍋に入れたもののほかに、もう一品作ってみた。
冷蔵庫にある大葉でそのタネを包んで、フライパンに胡麻油を引いて、そこで焼くのである。
やってみた・・・、という感じだった。
大葉の香りがなんともスパイシーに広がる。ごま油と大葉だとこういう香りになるのか・・・、とちょっと発見。
堅さもちょうどよかった。
食べてみると、ニンニクとショウガの香りにシソと胡麻油が効いて、塩分は少しだというのに、とんでもなくおいしかった。
お弁当に入れないのがもったいないくらい・・・。
などと、明日で終わる冬期講習も、バランスとって来たなあ。と振り返っている。
毎日新しい問題と格闘し、いったいいくつの問題を解いてきたことだろう。
そんな中で、指導にばかり流されてしまわないように、生徒さんの前で楽しくいられるようにと努めてきた。
生徒さんからフレッシュな話題もたくさんもらった。
指導に流されると惰性になってしまいそうで、毎回の指導が新鮮でなくなりそうで怖い。
だから、いつも一日のうちでメリハリをつけることができるようにと考えてきた。
そんな中で、結構発見もあった。
充実した、厳しくも楽しい冬期講習が明日で終わる。
そうそう年末に用意しようとしていたローストビーフだけれど、仕事とは違う理由で作らないことに決めていたので、明後日の、ちょっとしたお祝いごとのためにご馳走を作ることにし、今朝近くのお肉屋さんに電話した。
お肉を取りに行ったときに、ふと牛ヒレカツを作ってみたくなり、お聞きしてみたところ、
それは勿体ない。だいたいカツは豚でするよ・・・。
それに、ローストビーフ用のお肉なら、ちょうどあったから、これくらいの値段で分けてあげるけど、ヒレカツは高いよ!と言われて、値段を聞いてみてびっくりした。とんでもない値段で、確かに外でいただくときの値段の高さに納得した。
素人がこういうものを作ろうと思ってはダメだな、と思い、豚肉のヒレカツを買ってきた。
それをお店の人も進めてくれたから。
身の程知らなくてすみません・・・、というと、これも勉強や・・・、と言ってくださった。
おまけに、外で高いもん食べとるから、家で作ってみよう、思われたがやろ?とフォローされつつ、笑われた。
いえいえビフカツには・・・、と言いそうになった。
高岡の人の、こういう心づかいが温かく感じる。
ビフカツには思い出がある。
まだ小さいころ、幾分京都寄りのうちに引っ越したので、家族5人で祇園祭に行った。
車でこそ美術館巡りをしたり、あちこち行ったことがあったけれど、祇園祭には電車で行った。
阪急沿線に住んでおり、ちょうど烏丸で降りるのが便利だったし・・・。
ところが、ご飯を食べるところがなかった。
マクドナルドがあるらしく、包み紙が落ちているのを見つけた頃には、みんなお腹が空いていた。
鉾が並んでいる通りをあちこち歩いていて、やっと見つけたレストランのショーウインドウには、それこそふっくらと膨らんだおいしそうなビフカツが陳列されていた。
家族みんなそのビフカツにしよう!と同じものを頼み、待っていること1時間以上。それでもお皿が運ばれてくるころまでは良かったけど、目の前に運ばれてきたものは、薄い薄いビフカツだった。
でも、思い出の中でのそのビフカツは、薄かったけれど(薄い物ならそれはそれでいいのだけれど、ショーウインドウのはとんでもなくふっくらとしていた。)、トマトソースが掛かっていて、味はまあまあだった。
とはいえ、馴染みのとんかつの方が、食べ慣れていた分、おいしく思えた。
それ以来、京都という町と、祇園祭と、ビフカツという言葉はなぜか実家ではことあるごとに思い出の中で語られ、私が京都に通う頃まで、笑い話の一つだった。
それが私が通うことになり、祇園祭はまた別の意味を持つようになり、思い出の中の京都は別の色に塗り替えられた。
それにしても、つい食材をあれこれ買ってみたくなるけれど、今日の一見は本当に身の程知らずだった。
食材を全く無駄にせずに生きることもできないし、恥ずかしい思いの一つもしなければ料理の腕も上達しない。
とはわかっているけれど、結構恥ずかしかったなあ・・・。
Comentarios