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よく会う人


ほかの人も一緒にいるはずなのに、なぜか自分だけよく会う人がいる。

そういうことが重なって、私には親しい人がたくさんいるかのように表現される。


とうとう、私はその人を気にしていないからかもしれないけれど、などと言われるけれど、私こそ気にしているわけではなくて、何か他のことをしているのに、不意に聞きなれた声がして、よく考えてみるとその人だったかなあ、程度によく会う、と言うくらいの話である。


本を読んでいて、ふと聞いたことのある声が耳に入って来て、その話の内容が聞こえてきて、それで、あああの人がいるんだなあ、と思い、それでその人と親しく話す関係でもないから、だからそれをほかの人に話すと、エッと!?という感じになる。


この感覚、いつか経験したことがあったなあ、と思い出そうとしていた。

高校の部活のことである。

いきなり、

俺、パーカッションの子しか知らんし・・・。

と言われたその先には、ちょっとだけ聞いたことのある卒業された先輩の声。

そしてこちらを向かれて、指揮者の先輩が、

ああ、自分(大阪弁では二人称。つまりは私のことを指す。)のことか・・・。

とおっしゃった。

なるべき目立ちたくないと思っていたときのこと。


今も目立ちたくない自分がいて、時に誰かの意識の中に自分がいるときには戸惑うことがある。

意識に、って特別なことではなくて、覚えておられる、という程度のことなので、私はその希望からか、誰に対しても覚えておられない状態を前提に話す。

そして、どこか目立っている人ってしっかり仕事ができていることが多いものの、どこか静かなたたずまいをされていたトロンボーンの先輩のことを最近やたらと思い出すのはなぜだろう。

ほとんど話したこともない先輩なのに、○○先輩はどうしていらっしゃるのだろう?もっとお話してみたかったな、と思う。

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